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2012年 10月2日〜12月27日

『絵本太閤記』の世界

 『絵本太閤記』は豊臣秀吉の生涯を描いた武内確斎作、岡田玉山画による江戸時代後期の小説です。「絵本」という名の通り、多くの挿絵が魅力の小説で、大阪の板元(出版者)から寛政九年(1797)に初篇が、享和二年(1802)には第七篇が刊行されました。

 文化元年(1804)五月に江戸で絶板となり、大阪では板元から板木が回収されました。その時に歌麿や豊国が処罰されたことはよく知られています。

 絶版の原因として、秀吉の生涯を題材にしたことが幕府の禁忌に触れたと指摘されてきましたが、最近では寺社奉行・脇坂安董の異議申し立てが原因であった可能性も指摘されています。

 絶板とはなりましたが『絵本太閤記』の挿絵は浮世絵師たちにも魅力的な作品の材料でした。秀吉を、弁慶や牛若丸、聖徳太子などの歴史的人物になぞらえて描きました。また、人気があった加藤清正は、武内宿禰や歌舞伎で使われた佐藤正清などの名前で多く錦絵に登場します。

 特に国芳は『絵本太閤記』に構図を求めて多くの作品を描きました。今回の展示では、『絵本太閤記』に題材を求めた国芳とその弟子の芳年を中心とした作品を並べました。

 

絵本太閤記01

絵本太閤記02

絵本太閤記03

絵本太閤記04

絵本太閤記05

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